年金収入のみの人の確定申告方法は?書き方などを詳しい記入例付きでご紹介!

年金をもらっている方で、ある一定の受給額を超える方は確定申告をする必要があります。

また、年金と一言でいっても「公的年金」や「個人年金」があり課税の計算方法が異なるので少し注意が必要でが、順を追って記入することで意外と簡単にできるものです。

確定申告 年金

そこで今回は、年金収入のみの人の確定申告方法は?書き方などを詳しい記入例付きでご紹介します。

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年金収入のみの人の確定申告方法は?書き方などを詳しい記入例付きでご紹介!

年金を受け取っている方の中にも、確定申告が必要な方と不要な方がいます。

年金を受け取っているが確定申告する必要がない方は下記の通りです。

●公的年金等の収入が400万円以下の方

●その他の所得が20万円以下の方

※ただし、住民税の申告は必要です。
※外国の年金など、源泉徴収の対象にならない公的年金等の支給を受けている場合は除きます。

ただし、年金から源泉徴収される際、医療費控除などの控除は適用されていませんので、他に控除がある場合は確定申告を行うことで税金が還付されることがあります。

上記に該当しない方は、毎年2月16日~3月15日の間に確定申告をする必要がありますので、申告方法を下記に詳しくご紹介していきますね。

年金を一定額以上受け取っている方は、所得税があらかじめ源泉徴収(天引き)されていますので、確定申告で税金の過不足を精算する必要があります。

今回は、収入が年金のみの場合についてご紹介します。まず必要な書類を揃えましょう!

必要な書類リスト
●確定申告書A
※税務署、各役所の税金担当窓口などでもらえます。
※また、国税庁HPより作成もできます。

●各保険料の支払証明書
※各保険会社で交付されます。

●公的年金等の源泉徴収票
※厚生労働省などで交付されます。

●生命保険契約等の年金の支払証明書
※各保険会社で交付されます。

これらの書類は、確定申告で必要になりますので大切に保管しておいてくださいね。

確定申告書A

確定申告書は、上記のように「第一表」と「第二表」とセットになっており、作成するときは「第二表」から記入していきます。

今回は、下記のデータを参考にして確定申告書を作成していきます。

◆名前:申告 太郎
◆年齢:66歳
◆収入:420万円(公的年金 300万円、個人年金 120万円)
◆扶養家族:あり(妻)
◆個人年金の支払調書
・年金の支払額:1,200,000円
・年金の支払金額に対応する保険料または掛金額:215,000円
・差引金額:985,000円
・源泉徴収税額:25,000円
とします。

確定申告書の第二表の書き方は?

上記の申告者のデータをもとに「第二表」を作成していきます。

「第二表」を作成するときに必要な書類は「確定申告書Aの第二表」と「公的年金等の源泉徴収票」です。

公的年金の源泉徴収票_001

確定申告書A 第二表_001

①所得の内訳
「公的年金等の源泉徴収票」と「個人年金の支払調書」の支払金額と源泉徴収税額を転記します。

②合計額を計算して記入します。

③「個人年金の支払い調査書」の支払金額と必要経費(支払いに対応する保険料または掛金額)を転記します。

④住民税の支払方法を選びどちらかに「〇」をつけます。

⑤「公的年金等の源泉徴収票」の社会保険料の額を転記します。

⑥生命保険料などを支払っている場合は、保険会社から送られてくる控除証明書を参考に転記します。

⑦配偶者控除・配偶者特別控除の適用を受ける場合は、適用にチェックを入れ、配偶者の情報を記入します。

これで、確定申告Aの第二表は完成です。

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確定申告書Aの「第二表」の記入が終われば、続いて「第一表」の記入を行います。

確定申告書の第一表の書き方は?

確定申告書の「第一表」は「第二表」に比べて少し複雑ですので各項目ごとにご紹介していきます。

確定申告書A 第一表_色付き

まず、上段にある住所や名前などを下記の通り記入します。

確定申告書A 第一表_名前

確定申告書の収入金額等の書き方は?

確定申告書A 第一表_01

①「収入金額等」の欄は、「公的年金等の源泉徴収票」と「個人年金の支払調査書」の支払金額をそれぞれ転記します。

確定申告書の所得金額の書き方は?

確定申告書A 第一表

②「所得金額」の欄には、年金の所得金額を計算して記入します。

そして、年金の計算方法は下記のとおりです。

年金の所得金額の計算方法は?

冒頭でも少しご紹介しましたが、年金と言っても【公的年金等】【個人年金】の2つがあります。

【公的年金等】とは、「国民年金」や「厚生年金」、「共済年金」など国や企業が関わっている年金のことです。

「国民年金」や「厚生年金」「共済年金」は、下記に該当する方が加入を義務付けられています。

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  • 国民年金
    日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人。
  • 厚生年金
    厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務している全ての人。
  • 共済年金
    公務員や私立学校教職員など

また、「企業年金」「恩給」なども公的年金等に含まれます。

【個人年金】とは、民間の生命保険会社などと個人的に契約している年金のことで、公的年金以外の年金をさします。

年金でも、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」「障害年金」の3つは、掛け金を支払っていた本人ではなく、その遺族が受け取る年金ですので所得税も相続税もかかりませんので、確定申告をする必要はありません。

「公的年金」と「個人年金」は、ともに【雑所得】に区分されますが、所得の計算方法が異なりますので、ご自身の年金がどちらに当たるかを確認することが大切です。

それでは下記にそれぞれの所得の計算方法についてご紹介します。

年金受給者の所得金額の計算方法は?
公的年金等の所得の計算方法
【公的年金等の収入金額】 - 【控除額】 = 【公的年金等に係る雑所得の金額】
で求められます。

ただし、公的年金等の所得額を計算する際、65歳未満65歳以上では、計算方法が異なりますので注意が必要です。

また、控除額は収入金額によって異なりますので、下記の表を参照してください。

65歳未満の方の公的年金等の控除額

収入金額 割合 控除額
700,001円~1,299,999円 100% 700,000円
1,300,000円~4,099,999円 75% 375,000円
4,100,000円~7,699,999円 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円

公的年金等の収入金額の合計額が700,000円までの方は、所得金額は無しとなります。

65歳以上の方の公的年金等の控除額

収入金額 割合 控除額
1,200,001円~3,299,999円 100% 1,200,000円
3,300,000円~4,099,999円 75% 375,000円
4,100,000円~7,699,999円 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円

公的年金等の収入金額の合計額が1,200,000円までの方は、所得金額は無しとなります。

今回の「申告太郎さん」の場合、66歳で公的年金等の収入額は300万円ですので、

(3,000,000円 × 100%) - 1,200,000円 = 1,800,000円

になり、公的年金等の雑所得は1,800,000円になります。

個人年金の所得の計算方法
【収入金額】 - 【必要経費】 = 【個人年金に係る雑所得の金額】

【収入金額】【必要経費】の計算方法は下記の通りです。

【公的年金等以外の年金収入額】 + 【剰余金や割戻金】 = 【収入金額】

【公的年金等以外の年金収入額】 × 【支給期間】 = 【年金受給総額(見込額)】

※支給期間は、個人年金の種類によって下記の通り異なります。
●終身年金の場合:年金年額×余命年数
●確定年金の場合:年金年額×支給期間
●保証期間付終身年金の場合:年金年額×(余命年数と保証期間年数のいずれか長い年数)
●有期年金の場合:年金年額×(支給期間と余命年数のいずれか短い年数)

【公的年金等以外の年金収入額】 × 【支払保険料または掛金の総額】 ÷ 【年金受給総額(見込額)】 = 【必要経費】
※必要経費は、「個人年金の支払調査書」の『年金の支払金額に対応する保険料または掛金額』に当たります。

で求められます。

今回の「申告太郎さん」の場合、個人年金の収入額は120万円ですので、

1,200,000円 - 215,000円 = 985,000円

になり、個人年金の雑所得は985,000円になります。

公的年金等の雑所得と個人年金の雑所得の合計が、確定申告書に記入する雑所得になりますので、

1,800,000円 + 985,000円 = 2,785,000円

になり、申告太郎さんの雑所得は2,785,000円になります。

確定申告書の所得から差し引かれる金額の書き方は?

確定申告書A 第一表

「社会保険料控除⑥」の欄には、「第二表」の社会保険料控除の金額を転記します。

また、他に該当する所得控除がある場合は記入し合計を計算します。

今回は、生命保険料 50,000円を入れて計算しています。また、申告太郎さんには配偶者である「妻」がいますので配偶者控除も適用されます。

確定申告書の税金の計算の書き方は?

確定申告書A 第一表

「課税される所得金額(5-20)(21)」の欄には、所得金額の合計⑤-所得から差し引かれる金額の合計⑳を計算して記入します。
※1,000円未満の端数は切り捨てる。

記入例の場合は、

●2,785,000円-1,210,000円=1,575,000円
1,000円未満の端数は切り捨てによって、1,575,000円
となります。

次に、「(21)課税される所得金額(5-20)」欄は、下記の【所得税額の速算表】を参照し、該当する金額の税率と控除額から算出します。

課税総所得額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 427,500円
695万円超900万円以下 23% 636,000円
900万円超1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円以上 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

今回の場合は、

●1,575,000円×5%=78,750円
となります。

尚、平成25年から復興特別所得税2.1%(※記載例では1,653円)も考慮した80,403円が最終的な所得税額になります。

次に、給与所得の源泉徴収票の「源泉徴収税額」の金額を「所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額(38)」欄に記入します。

上記にて算出された数字をもとに「(36)-(37)-(38)」の金額を算出し、記載します。

記入例の場合は、

80403円 - 0円- 90,000円=△9,597円
この金額が申告によって還付される金額となりますので「(40)還付される税金」欄に記入します。

確定申告書のその他の書き方は?

確定申告書A 第一表

今回の場合は、雑所得になりますので「公的年金等」と「個人年金」の源泉徴収額の合計を記入します。

最後に、「還付される税金の受け取り場所」に任意の銀行・郵便局などを記入します。

これで申告太郎さんの確定申告書は完成しましたので、期限内に税務署に提出すれば確定申告は終わりです。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、年金収入のみの人の確定申告方法は?書き方などを詳しい記入例付きでご紹介しました。

税額の計算など難しいイメージのある確定申告ですが、順を追って行うと作成しやすいものですよ^^

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